インバウンド需要が増加する日本では、国内のさまざまな地で、多くの外国人観光客が訪れ、賑わいをみせています。
しかし、外国人観光客が増加“しすぎる”ことにより、オーバーツーリズムなどの問題も懸念されています。
この記事では、外国人観光客とのトラブル事例や、予防策について紹介します。
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インバウンドの増加に伴い問題も増加?

インバウンドの増加は、地域活性化や、経済効果など、プラス面も多くありますが、一方でオーバーツーリズムなど、外国人観光客とのトラブルも発生してしまう場合もあります。
外国人観光客とのトラブルが発生する主な場面
外国人観光客と、トラブルが発生しやすい場面・状況は「外国人観光客が不便に思う場面」でもあります。
- 飲食店で食事をするとき
- バスや鉄道など公共交通機関を利用するとき
- ホテルや旅館など宿泊施設を利用するとき
- 寺院や神社など、歴史的建造物や観光施設を訪れるとき
- 商業施設で買い物をするとき
など
外国人観光客とのトラブル事例
外国人観光客との主なトラブル事例を、双方の視点からみた場合について紹介します。
外国人観光客視点でのトラブル事例
飲食店利用時におけるトラブル
- メニュー表記が日本語しかなく、料理を選択・注文する際に困った
- 「お通し」など、独特の文化について知らず、代金を請求された
- 和食など、馴染みのない料理の正しい食べ方がわからなかった
- 馴染みのない料理について、原材料やアレルギー表示などについてわからなかった
公共交通機関利用時におけるトラブル
- 電車の乗り換えが複雑で困った
- 「快速」や「特急」など、同じ線で複数ある電車の種類に困惑した
- 「先払い」「後払い」など、バスの種類によって支払い方法が異なるため複雑に感じた
- 「飲食」についてなど、電車内のマナーについてよくわからなかった
- 切符やICカードの購入・利用方法がわからなかった
宿泊施設利用時におけるトラブル
- フロントで英語が通じなかった
- 予約ができていなかった
- 大浴場やサウナなど、利用方法(マナー)がよくわからなかった
- 予約時にサイトで見た写真(イメージ)と大幅に異なる施設だった
- 客室内のアメニティや水について、有料・無料かよくわからなかった
歴史的建造物・観光施設訪問時におけるトラブル
- ガイドや案内が日本語しかなかった
- 神社や寺院など、参拝方法・マナーがわからなかった
商業施設利用時におけるトラブル
- 店員とコミュニケーションが取れず困った
- 会計時、希望する支払い方法に対応していなくて困った
- レジ袋が有料であることを知らなかった
外国人観光客を受け入れる側のトラブル事例
飲食店におけるトラブル
- コミュニケーションの困難(接客に時間がかかる)
- 待機列への割り込み
- 他店などの飲食物の持ち込み
- 食べ放題での大量な食べ残し
- 大声での会話
- 卓上の調味料などの不適切な利用
公共交通機関におけるトラブル
- 在来線での飲食など、車内の迷惑行為
- 人手不足による、乗り換え案内説明などの対応が困難
- 観光客増加による、満員・混雑
宿泊施設におけるトラブル
- 客室内設備の不適切な使用
- 持ち帰り不可のアメニティなどの持ち帰り
- 民泊の増加による近隣住民への影響
歴史的建造物・観光施設におけるトラブル
- 歴史的建造物などに対する不適切な扱い
- 撮影不可な場所・物などに対する撮影
- 観光客増加による混雑
- 神社・寺院などの参拝マナー
商業施設におけるトラブル
- 撮影不可な場所・物などに対する撮影
- コミュニケーションの困難(接客に時間がかかる)
- 免税や、レジ袋有料に関連したトラブル(クレーム)
外国人観光客とのトラブルが起きる主な原因・要因

外国人観光客とのトラブルは、場所や状況によってさまざまです。
トラブルが起きてしまう主な原因・要因には「文化・言語などの違い」や「オーバーツーリズム」がかかわっています。
文化・言語などの違い
トラブルが生じてしまう主な要因のひとつは「文化・言語」などの違いです。
「郷に入ったら郷に従え」といいますが、日本に来たら日本のマナーを理解し、適応している外国人観光客ももちろんいます。
しかし、一部の観光客の中には、自国のルールやマナーの基準で行動している人もいるため、思いがけないトラブルが発生してしまう場合もあるでしょう。
また、言語の違いによる意思疎通の困難も、トラブルが生じてしまう要因のひとつです。
「そんなつもりではない」場合でも、うまくコミュニケーションが取れないために生じてしまうトラブルもあります。
あからさまなマナー違反などはもちろん不適切ですが、日本を訪れる外国人観光客も、受け入れる側も、双方がお互いの文化や言語の違いなどを理解することも、トラブル防止に必要な要素です。
オーバーツーリズム
トラブルが生じてしまう主な要因のひとつとして「オーバーツーリズム」(観光弊害)もあげられます。
観光客の増加・集中により、「過度の混雑」や「マナー違反」による「地域住民への影響」、「旅行者の満足度の低下」など、さまざまな問題が生じてしまうことをオーバーツーリズムといいます。
オーバーツーリズムは、観光客も受け入れる側もできれば避けたい事象です。
オーバーツーリズムによる問題は、世界各国で深刻化しており、日本においては、観光庁(観光立国推進閣僚会議決定)による「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」がとりまとめられています。
日本の魅力を多くの人に知ってもらい、地域活性化するインバウンド事業は、プラスとなることももちろん多いですが、日本国民(地域住民)の生活に支障をきたしてしまうことは本末転倒です。
双方にとってプラスとなるように、改善・対策を進めていく必要あります。
【参考】オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ|観光庁
外国人観光客とのトラブルを防ぐには
外国人観光客とのトラブルは、対策を講じていたとしても起きてしまう場合もあり「完璧に予防する」ことは難しいですが、トラブルが起きにくくする、起きた場合においても最小限の影響におさえるために、あらかじめ予防策を講じておくことは大切です。
トラブルを回避・予防するためには
外国人観光客とのトラブルを回避・予防するためには「多言語対応」が必須です。
トラブル事例の多くの場面にもあるように「コミュニケーションがうまく取れない」ことや「日本語がわからない」ことによってトラブルが生じてしまうこともあります。
そのため「マナーや注意事項」などは、多言語対応し、訪れた外国人観光客に伝わるように対策をとることが大切です。
また、飲食事業における「メニュー表」や「アレルギー表示」なども、多言語対応し、外国人観光客が安心して日本での食事を楽しめるよう、工夫しましょう。
外国人観光客とのトラブル回避には翻訳会社を活用しよう
外国人観光客とのトラブル回避に必要な翻訳作業は、ネイティブのプロの翻訳会社を活用しましょう。
機械翻訳などによる曖昧な翻訳を使用した場合、適切に伝わらない場合もあります。
特に、「重要事項」や「アレルギー表示」など、正確・慎重に伝えなければならない事項については、十分に注意しなければなりません。
ネイティブによる多言語対応であれば、安心して対策を講じられます。
まとめ
インバウンド需要は今後も増加傾向であるとみられており、インバウンド需要の増加は、プラスになることもある反面、紹介したトラブルのようにマイナスになることが起きる場合もあります。
多言語対応をはじめ、適切なインバウンド対策を行い、外国人観光客とのトラブルを予防・回避しましょう。
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翻訳監修
セス ジャレット:Seth Jarrett
カナダ出身。翻訳会社のアイ・ディー・エー株式会社に13年以上在籍。翻訳者のクオリティーチェックから英語のリライトまで幅広く対応。自らパンやスイーツをつくる料理人でもある。