インバウンド集客はSNSが効果的?SNSを利用するメリットや注意点を解説

2022年10月11日に長らく続いた入国制限が緩和され、訪日外国人の個人旅行も可能となりインバウンドの需要の再燃が期待できそうです。

インバウンドの集客にSNSの利用を検討している方は多いのではないでしょうか。

本記事ではインバウンド集客にSNSを利用するメリットや注意点を解説します。

インバウンド集客はSNSが効果的?

これまで、訪日外国人の情報収集といえばガイドブックなどの紙媒体が主流でしたが、SNSの普及が始まってからSNSでの集客は、観光業においても効果的なアプローチ方法となっています。

SNSでの集客が効果的となっている理由としては、

  • ユーザーのリアルな感想が見られること
  • SNSの利用者数自体が多いこと
  • 情報を拡散できる機能があること

などが挙げられます。

インバウンド事業にSNS集客が向いている訳

インバウンド事業にSNS集客が向いている理由は複数挙げられます。

ここでは

  • 訪日外国人の主な情報源はSNS
  • 拡散されることで認知されやすくなる
  • 知りたい情報を瞬時に見つけやすい
  • 企業のブランディング効果が期待できる

上記の4つについて説明します。

訪日外国人の主な情報源はSNS

観光庁の「訪日外国人の市場動向」(2020年)によると、訪日外国人が旅行前に役に立った情報源として「SNS」(25.3%)、「個人のブログ」(24.1%)、「日本在住の親族・知人」(19.9%)の順で挙げられています。

ここ数年で、「SNS」の割合は大幅に高くなっていることから、SNSによる情報収集はこれからもインバウンド事業集客のための大きな役割を担うことになるでしょう。

拡散されることで認知されやすくなる

SNSを利用するユーザーが実際に利用してみたものや、実際に行った場所を拡散するため、認知が広がりやすいという特徴があります。

また、企業や公的機関が発信するPR情報ではなく、個人の発信する情報のほうが信頼されやすいため、たくさんの人に発信してもらうことで、多くの人の話題になりやすくなるでしょう。

知りたい情報を瞬時に見つけやすい

ハッシュタグ「#」を使うことで知りたい情報がすぐに見つかる利点があります。

従来のブログなどの検索であれば、求めている情報かどうかを精査するためにページ内をそれぞれ確認する必要がありましたが、ハッシュタグなどを使って関係のあるもののみに絞り込むことが可能です。

また、Instagramなど、視覚的に訴えかけやすいSNSでは一目で印象がつきやすいため、気になる情報にたどり着きやすいことも利点のひとつです。

企業のブランディング効果が期待できる

企業のSNSを運用することで、企業の認知を広めると同時に、強みや価値を顧客に認識してもらうことでブランディング効果が期待できます。

SNSマーケティングでは企業からのPR発信をするだけではなく、双方にコミュニケーションを取ることで、好印象で信頼感を持てるブランドとして認知してもらうロイヤリティの向上も大切です。

1人ひとりのユーザーと繋がり、信頼関係を築いていくという感覚が重要です。

海外で使われている主なSNS

海外で使われている主なSNSにはどのようなものがあるか一緒に見てみましょう。

世界中で最も使われているSNSプラットフォームはFacebookです。

世界中で広く知ってほしい情報がある場合にはFacebookは利用しておくべきでしょう。

WhatsAppは世界で2番目に利用されているSNSです。

LINEと同じような機能を持っているため、個々のやり取りが必要な場合にはWhatsAppの利用が好ましいでしょう。

また、Instagramは欧米を中心に人気があるSNSのひとつで、日本でも人気が高いプラットフォームです。

Instagramは他のSNSが低迷する中、利用者数を伸ばすなど、成長が著しくなっています。

中国ではグレートファイアウォールと呼ばれるインターネット検閲があることにより、SNSやWebサイトへのアクセス制限があります。

中国向けにSNSを展開するのであればWeChat、Douyin、QQなどが人気のSNSですのでおさえておくようにしましょう。

  • WeChat

中国で最も使われているSNSで、日本のLINEのようなものです。サービス内容が幅広く、「税金申請」や「オンライン診療」まで網羅されており、なくてはならないSNSサービスです。

  • Douyin

中国で2番目に使われているSNSで、日本でいうところのTikTokです。

AIのおすすめ機能で動画が出てくるため、フォロワーが少なくても再生回数が伸びる可能性があります。

  • QQ

WeChatと同じ会社が運営するSNSで、機能も酷似していますが、ユーザー層が10代と若めになっています。

若者向けにアプローチが必要であればQQをおすすめします。

外国人向けにSNS集客を行うときの注意点

外国人向けにSNS集客をおこなう際には下記の3点が大切です。

  • ターゲット国のSNSマーケティングの理解
  • ネイティブチェック
  • ターゲット国の文化の尊重

それぞれ解説します。

ターゲット国のSNSマーケティングを把握・理解する

ターゲット国のなかでよく使用されているSNSや、逆に使用できないSNSなどは事前に調べておきましょう。

先ほど中国でのSNS事情については書きましたが、ターゲットが中国人なのに、中国で見ることができないSNSを運用しても全く意味を成しません。

ネイティブチェックを行う

SNSに投稿する内容はネイティブチェックを行い、意図していない間違いがないか慎重に確認しておきましょう。

自動翻訳など、便利なツールもありますが、不自然な翻訳になったり、間違いが起きたりすることもあります。

SNSマーケティングやブランディングの目線からも、自然で正しい外国語での投稿をできるように心がけましょう。

ターゲット国の文化を尊重する

SNS投稿の際に気をつけたいのが国際問題やLGBTなどセンシティブな内容です。

人種や宗教についての言及や歴史的な背景を知らずに投稿することは炎上のリスクを孕んでいます。

インターネットはすぐに拡散されるため、一度間違えた情報が拡散されてしまうと取り返しのつかないことになります。

投稿内容は国際問題に関わっていないか、ターゲットユーザーが見たときにどんな気分になるかをよく考えてから発信するようにしましょう。

インバウンドのSNS集客はプロの翻訳チェックを活用しよう

インバウンド向けのSNSは正しい翻訳がされていることが重要です。

また、先ほど注意点として説明したターゲット国のSNSマーケティングや文化の理解において、個人で調べるのは余程ターゲット国に精通していなければ難しいかと思います。

プロやネイティブの目線が入ることで、市場調査がしやすくなることは大きなメリットとなります。

また万が一、間違えた翻訳や意味の通らないような文章でSNSを運用してしまった場合、企業やサービスの信頼を失ってしまうことにもなりかねません。

企業やサービスにマイナスの影響を与えないようにするためにもプロの翻訳会社にお任せすることをおすすめします。

まとめ

ここまでインバウンド集客にSNSを利用するメリットや注意点を説明しました。

SNSでの情報発信が主流となる中、正しい情報を届けたい相手に伝わるように発信することが求められています。

今後再び伸びると予想されるインバウンド需要に対応できるよう、早めにSNSでの対応方法について考えておきましょう。