【インバウンド対策】寺・神社の参拝方法を外国人観光客に説明するには?【英会話フレーズ】

インバウンド需要が回復し、日本を訪れる外国人観光客の中には、寺や神社めぐりを楽しむ人々もいます。

寺・神社にかかわる人や、観光事業者など、インバウンド関連事業者の中には、寺や神社を外国人観光客に案内することもあるかもしれません。

この記事では、寺・神社とインバウンド需要の関係や、参拝方法の英語の伝え方などについて紹介します。

寺・神社の違い

寺・神社のインバウンド需要について紹介する前に、寺・神社の違いについて簡単に触れておきましょう。

寺と神社の主な違いは、信仰する宗教が仏教であるか神道であるかの違いです。

寺が信仰しているのは、ブッダを開祖とする「仏教」であり、寺には仏像が祀ってあります。

一方、神社が信仰しているのは、自然や人、土地などあらゆる存在を神として崇拝する「神道」であり、神社には、御神体が祀ってあります。

寺・神社のインバウンド需要

日本の寺や神社はどのような点で、外国人観光客から魅力があるのでしょうか。

外国人観光客に人気のある主な理由について紹介します。

文化的・歴史的・宗教的魅力

せっかく日本を訪れたのだから「日本の文化に触れたい」という外国人観光客は多くいます。

特に、日本の宗教に興味がある人や、「恋愛の神様」や「金運の神様」など、神社によって祀られている神がさまざまである神社は、外国人観光客にとっても興味深い魅力のひとつであるといえます。

また、歴史と深く関係のある京都の寺院などは、日本の歴史に強い関心をもった外国人観光客にとって魅力的な場所です。

このように、寺や神社は、日本の文化や歴史、宗教を学び、感じられる場所であるため、観光スポットとしても人気があります。

体験的魅力

寺や神社を参拝する際は、基本的な参拝作法があるため、寺や神社を基本的な参拝方法に従い参拝することが「体験的魅力」として、旅行時の思い出となります。

また、参拝だけでなく、季節によっては縁日や祭りが開催されており、日本でしか体験できない特別な思い出作りとして人気があります。

さらに、近年では「御朱印巡りブーム」も起きており、各神社仏閣の特色が表された御朱印や御朱印帳を用意しているところも多く、参拝の証として、御朱印をいただく外国人観光客も増えています。

寺巡りは特にタイ人に人気?

日本の寺・神社は、世界各国から多くの人々が訪れていますが、特に、国民の多くが仏教徒というタイ人観光客からの人気が高いようです。

真剣に作法等を知りたいと思う熱心な観光客も多く、訪日タイ人を中心としたインバウンド事業等に興味がある事業者は、学びを中心とした神社仏閣巡りを取り入れたツアーなどを検討してみると良いかもしれません。

寺・神社の違い、参拝方法を英語で説明

寺・神社の違いや、参拝方法などを外国人観光客に英語で説明する際の英語フレーズについて紹介します。

寺・神社、仏教・神道の違い

  • 寺と神社の大きな違いは、信仰する宗教にあります。

The major difference between a temple and a shrine is the religion it is associated with.

  • 寺の信仰宗教は仏教で、寺には仏像が祀られています。

A temple is a Buddhist place of worship with one or several Buddhist statues enshrined within.

  • 神社の信仰宗教は神道で、神社には御神体が祀られています。

A shrine is a Shinto place of worship with one or several sacred objects enshrined within.

  • 世界の主要宗教のひとつである仏教は、6世紀にインドから伝えられ、釈迦を仏陀として崇拝しています。

Originating in India in the 6th century, Buddhism is a major world religion that worships Siddhartha Gautama as the Buddha.

  • 仏陀とは「仏の悟りを開いた聖者」を指します。

The term “Buddha” refers to any enlightened practitioners of Buddhism.

  • 日本古来の宗教である神道では「神はすべてのものに宿っている」と考えられています。

Shinto is an ancient Japanese religion that believes the gods reside in all things.

  • まず、「手水舎」で身を清めます。

First, purify yourself at the purification trough (chozusha).

  • 「ひしゃく」を右手で持ち、水を汲み、左手にかけて清めます。その後、「ひしゃく」を左手に持ち替え、右手も清めます。そして、再び右手で「ひしゃく」を持ち、左手で(直接)水を受け、軽く口につけるような感じで口を清めます。この時、「ひしゃく」は直接口につけないように注意しましょう。改めて左手を清め、残った水で「ひしゃく」の「柄」の部分を洗い清め、元の場所に戻します。

Hold the ladle (hishaku) in your right hand, draw water from the trough, and pour the water over your left hand to purify it. Switch the hishaku to the left hand and purify the right hand as well.

Next, while holding the hishaku again in your right hand, ladle some water into your left hand, and gently bring the water to your mouth to rinse it out. When purifying your mouth, it is important to remember not to put your mouth against the hishaku.

Purify your left hand again, and wash and clean the handle of the hishaku using the water remaining in the ladle. When finished, return the hishaku to its original place.

  • 寺の参拝では、両手を静かに合わせ、お祈りします。

When worshipping at a temple, silently place both hands together in prayer.

  • 神社の参拝では「二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)」が参拝の基本です。

When worshipping at a shrine, the basic prayer involves bowing twice, clapping twice, and then bowing once more (Ni-rei Ni-hakushu Ichi-rei).

  • 鐘を鳴らし、賽銭箱に賽銭を入れ、本堂に向かって、2回礼をし、2回手をならし、1回礼をして、お祈りします。

Ring the bell and place your donation in the donation box. While facing the main building (hondo), bow twice, clap your hands twice, and then bow once more.

御朱印について

  • 御朱印とは、寺や神社を参拝した証としていただけるものです。

A red stamp (goshuin) can be obtained as proof that you visited the temple or shrine.

  • 御朱印や御朱印帳は、寺や神社によって、さまざまです。

Each temple or shrine has its own stamp and stamp book.

  • 御朱印をいただくときは、きちんと参拝してからいただきましょう。

Be sure to pray properly before receiving the stamp.

  • 御朱印をいただくときは、お金が必要です。

You will need to pay for the stamp.

寺・神社のインバウンド対策とは

「寺・神社×インバウンド」を成功させるために必要な主な対策について紹介します。

多言語対応

インバウンド対策について多言語対応は欠かせません。

特に、はじめて日本の神社仏閣を訪れた外国人観光客の多くが、参拝方法など、右も左も分からない状態で困惑してしまう、という場合もあります。

正しい作法を伝えるためには、直接サポートするほか、翻訳された手順を準備するなど、多言語によるサポートが必要です。

また、観光客が多く訪れる神社仏閣など、既に対応している神社仏閣も多いですが、多言語によるパンフレット等を準備することも、神社仏閣の歴史などをより深く知ってもらうために大切です。

体験型プラン・ツアーの企画考案

せっかく日本を訪れたからには、「日本でしかできない体験」をしたいと思う外国人観光客も多いことから、「体験型プラン」「体験型ツアー」などの考案も、インバウンド対策のひとつです。

神社仏閣によっては「座禅」や「精進料理」が体験できるところもあり、そのような体験をアピールすることで、日本の文化に強い関心をもっている外国人観光客に魅力を感じてもらいやすくなるでしょう。

公式サイトやSNSの活用

近年では、神社仏閣も、自身のサイトをもつことが主流になってきており、中にはSNSを運用しているところもあります。

特に、カラフルな御朱印がいただける神社など、「個性」が強い神社仏閣は、SNSとの相性が良く、海外の人々からも注目されやすいです。

世界中の人々に、神社仏閣をアピールするためにも、公式サイトやSNSを活用しましょう。

寺・神社のインバウンド対策は翻訳会社にお任せ

「寺・神社×インバウンド」対策において、外国人観光客に対しスムーズな対応を行うためには「多言語対応(翻訳)」を中心とした取り組みが重要です。

また、先述した「タイの事例」のように、特定層をターゲットとしたインバウンド対策では、英語以外の言語に対応する必要もあるでしょう。

ターゲット層に合わせたインバウンド事業を確実に実施するためには、英語を中心とした多言語対応が重要であり、質の高い翻訳(対策)を行うためには、ネイティブのプロによる翻訳を活用しましょう。

まとめ

インバウンド需要は今後も増加傾向にあり、多くの外国人観光客が訪れる寺・神社は、今後もさらなる需要が期待されます。

インバウンド対応・対策を正しく行い「寺・神社×インバウンド」を成功させましょう。