【インバウンド対策】中華料理店のメニューは正しく翻訳できていますか?

近年、さまざまな場所でインバウンド対策、多言語対応がみられるようになりました。

飲食店のメニュー表もそのひとつであり、外国人観光客に向けた対応が施されている店舗も多くあります。

しかし、その国の料理を他の国の言語で翻訳することは難しく、正しく翻訳できていない場合も散見されます。

中でも中華料理の多言語翻訳では、間違った翻訳が見受けられやすい傾向にあります。

この記事では、中華料理の翻訳について解説します。

中華料理店やラーメン店を営むオーナーの方や、中華料理の翻訳について詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

中華料理のメニュー翻訳は難しい?

ある国の料理名を他国の言語で翻訳する場合、直訳するとおかしな英訳、いわゆる「珍訳」がみられることも多く、中華料理も例外ではありません。

中華料理の珍訳例

中華料理は漢字のみで成り立っていることが多く、料理名に素材や調理方法が含まれています。

そのため、英訳すると言葉が長くなってしまうことや、珍訳がうまれやすくなってしまう傾向があります。

例えば、「四喜丸子」(スーシーワンズ)は、日本語で「肉団子の蒸し煮ソースがけ」などと訳されますが、漢字の意味から英訳すると「Four glad meat balls」(4つの嬉しい肉団子)などと訳され、料理の翻訳として機能しない珍訳となってしまいがちです。

このように、中華料理の翻訳(英訳)では、漢字をそのまま英訳し、無理やりな翻訳で意味がわからなくなっている場合が多くあります。

回鍋肉(ホイコーロー)は英語でなんという?

中華料理の英訳の例として、「回鍋肉(ホイコーロー)」を挙げてみます。

回鍋肉(ホイコーロー)を英訳する場合、「豚肉とキャベツ」のように訳したくなりますが、回鍋肉(ホイコーロー)は英語で「Twice-cooked pork」と訳されます。

「回鍋」は「一度調理した食材(肉と野菜)を再び鍋に戻して調理すること」を意味するため、「Twice-cooked(2回の調理)」という言葉が使われていることがわかります。

このように、中華料理の英訳は難しいのですが、漢字の意味がわかると理解しやすくなります。

ラーメンや餃子はそのまま通じる?

日本で馴染みのある「ラーメン」は、中国では「日式拉麺」といわれており、中華料理というよりも和食に近いものとして捉えられています。

海外でも人気の高いラーメンは、「Japanese noodles」と英訳される場合もありますが、「sushi」と同じく大抵の場合そのまま「Ramen」で通じるため、Japanese noodlesは、「そば」や「うどん」を指す場合があります。

また、「餃子」も海外で浸透しているため、そのまま「Gyoza」で伝わる場合がほとんどです。

そのほか英訳される場合は「Potsticker」や「Dumpling」と訳される場合もあります。

外国人観光客にはラーメンが特に人気

先述したように、日本のラーメンは中華料理とは異なりますが、どこの国の方でも大人気です。

ラーメン店の場合も、メインのラーメンメニューのほか、チャーハンや酢豚などの中華料理も提供しているお店も多数あるため、ラーメンメニューの翻訳に加え、中華料理の翻訳も必要となるでしょう。

ラーメンメニューの翻訳

ラーメンと一言に言っても、種類が豊富です。

ラーメンを初めて食べる外国人観光客の中には、スープに違いがあることも知らない人もいるかもしれません。

違いが伝わりやすいように、翻訳(英訳)したラーメンメニューを用意しましょう。

  • 主なラーメンメニューの翻訳
味噌ラーメン Miso ramen
醤油ラーメン Soy sause ramen
塩ラーメン Salt broth ramen
とんこつラーメン Pork bone broth ramen
坦々麺 Spicy broth ramen
チャーシュー麺 Braised pork ramen
ワンタン麺 Wonton noodles

 

主な中華料理のメニュー翻訳

中華料理店やラーメン店がおさえておきたいメニュー翻訳(英訳)について紹介します。

  • 主な中華料理メニューの翻訳
炒飯 Fried rice
天津飯 Chinese-style omelet on rice
飲茶 Dim sum
酢豚 Sweet & sour pork
春巻 Spring roll
春雨 Bean-starch vermicelli
エビチリ Prawn in chili sauce
青椒肉絲(チンジャオロース) Stir-fried green pepper and beef
レバニラ炒め Fried beef lever and garlic chive
麻婆豆腐 Mapo tofu
麻婆茄子 Mapo eggplant
胡麻団子 Fried sesame balls
大根もち Radish Cakes
フカヒレの姿煮 Braised shark fin
火鍋 Hot pot
杏仁豆腐 Annin tofu

 

  • 中華料理の種類の翻訳
四川料理 Sichuan cuisine
広東料理 Cantonese cuisine
上海料理 Shanghai cuisine
北京料理 Beijing cuisine

 

飲食店がメニュー翻訳で気をつけたいこと

今後、さらなる増加が予想されるインバウンドへの対応として、外国人観光客に向けたメニュー翻訳は大切です。

メニュー翻訳をおこなう際に気を付けるべきポイントについて解説します。

アレルギーなど食品表示も大切

メニュー翻訳と同時におこなう準備として、アレルギーなどの食品表示(翻訳)も重要です。

特に、中華料理は他国の人々が知らないような多くのスパイス(調味料)を使用しているため、細かな食品成分表示を用意することは、親切な対応といえます。

また、アレルギーのほかにも宗教上の理由などで食べられない食品がある場合も多いため、食品成分について問われた際は、スムーズに対応できるようにしておきましょう。

正しい翻訳

先述したとおり、中華料理は翻訳することが難しく、珍訳が起こりやすい傾向にあります。

正しく翻訳されない珍訳や誤訳は、どのような料理であるのか意味が伝わらないだけでなく、アレルギーなどの体調に影響を及ぼす場合もあるため、十分に注意が必要です。

中華料理のメニュー翻訳は翻訳会社に任せよう!

中華料理のメニュー翻訳を自力でおこなう際、ネットで検索したり、機械翻訳を使用したりする方もいらっしゃるかもしれません。

調べた単語が必ずしも間違っている訳ではありませんが、翻訳した単語が正しいかどうか分からず、疑問や不安を抱えてしまうこともあるでしょう。

そのような場合、翻訳会社の活用がおすすめです。

翻訳会社を活用することで、ネイティブのプロによる翻訳がおこなわれるため、正しい翻訳で、適切に意味が伝わる翻訳によるメニュー作成が可能となります。

また、翻訳会社であれば、英語だけでなくスペイン語や韓国語など、さまざまな言語に対応することも可能です。

多言語に対応したメニュー表の翻訳は、翻訳会社に任せましょう。

まとめ

中華料理をはじめとする、アジア料理は、欧米人を中心とした外国人観光客に人気があります。

安心してアジア料理(中華料理)を楽しんでもらえるよう、多言語に対応したメニュー表を作成しましょう。