近年、日本で働くベトナム人の増加や日系企業のベトナム進出により、「社内のマニュアルをベトナム語に翻訳したい」、「ベトナム進出のために準備をしたい」など、ベトナム語への翻訳が必要となっているという企業も多いのではないでしょうか。
この記事ではベトナム語への翻訳を翻訳会社に依頼すべき理由と、翻訳すべき書類について説明します。
これからベトナム語翻訳を考えている方は必見です。
ベトナム語翻訳は翻訳会社に依頼すべき

ベトナム語の文法は、一般的には簡単と言われています。
英語とよく似た文法であるため文の構造が理解がしやすく、さらに単数形・複数形の違いがなく同じ単語で表すことができることが理由です。
ただし、以下に挙げる理由から翻訳はプロの翻訳会社に依頼すべきです。
- 中国漢字由来の言葉の機械翻訳が難しい
- ベトナム語は特有のルールがある
中国漢字由来の言葉の機械翻訳が難しい
ベトナム語には多くの中国漢字由来の言葉があります。日本語にも中国漢字に影響を受けた部分が多くあり、ベトナム語と日本語で似たような単語も存在します。
一見同じように訳せばよいかと思ってしまいますが、長い年月を経て、言語の持つ意味合いが変化している場合もあります。元の単語の意味で訳すと意味が通じなくなってしまう場合もあり注意が必要です。
社内にベトナム語に精通する担当者がいればダブルチェックなどで誤訳を防ぐことも可能ですが、チェック体制を持たない企業の場合は正しい訳文になっているか確認をすることができません。
ベトナム語は特有のルールがある
ベトナム語はクォック・グーと呼ばれる表記法が使われており、6つの声調を使い分ける必要があります。
決まったツールを使わなければ文字化けなどが起こり、翻訳をしたけれど全く意味の伝わらない文章になってしまう可能性もあります。
また、文法ルールに基づく位置で改行する必要もあるため、ベトナム語特有のルールを理解している翻訳者が求められます。
ベトナム語のルールについて詳しくは、ベトナムの語翻訳ツールを紹介している記事を参考にしてみてください。
企業がベトナム語翻訳すべきもの

企業の文書の中では、主に下記3点をベトナム語翻訳する必要があるでしょう。
- 契約書などのビジネス文書
- スタッフ用のマニュアル
- ホームページやSNS
実際にベトナムと日本の間で仕事をおこなう場合、言語の壁は避けては通れません。
また、仕事となると、口頭の説明のみで対応できるものばかりではありません。明確に訳された書類が必要となることもあります。
契約書などのビジネス文書
契約書などの大切なビジネス文書は口約束で済むものではなく、必ず文面に残しておくことが必要です。
ベトナム人を雇用する場合や、ベトナムの企業とやり取りをおこなう場合、内容が正しく訳されている契約書を渡す必要があります。
事前に聞いていた契約内容と異なるなんてことになると契約自体がなくなってしまう可能性もあります。
細心の注意を払って作成することが必要です。
他に必要となる可能性があるビジネス文書としては、指示書、企画書、報告書、調査資料などが挙げられます。
実習生やアルバイトスタッフのマニュアル
こちらは日本でベトナム人を雇用する場合のお話ですが、実習生や、日本に出稼ぎにくるベトナム人の数は近年増えており、今では中国人に次いで2番目の多さとなっています。
実習生やアルバイトスタッフのマニュアルをベトナム語に翻訳しておけば毎回意思疎通に使う時間を短縮したり、研修に必要な労力を少なくすることができます。
また、通訳とは違い、一度きちんと翻訳されたマニュアルを作成すれば長く、何度でも使うことができるという点でも用意すべき文書だといえます。
ホームページやSNS
ベトナム向けに会社案内や、企業の製品のPRをおこなうのであれば、ホームページやSNSの翻訳は必須です。
ベトナムは東南アジアでも経済成長し続けている国であり、ベトナム人はSNSやインターネット経由での情報収集率が高いことがわかっています。
今後現地のいい人材をリクルートしたい、現地の顧客に向けて宣伝を打ちたいと考えている企業にとっては必要不可欠な部分となります。
ベトナム語翻訳会社の選び方

どのような翻訳会社を選ぶべきでしょうか。
選び方のポイントを以下の3つに分けて説明します。
- ネイティブチェックの有無
- 専門性・クオリティ
- サポート体制
ネイティブチェックの有無
上記でも挙げたように、ベトナム語には特有のルールがあります。ベトナム語に精通していないと翻訳が難しく、機械翻訳などに任せると意味の通らない文章になってしまったり、失礼な文章になる可能性があります。
ネイティブのベトナム人のチェックがあれば、ベトナム語のルールに則った精度の高い翻訳が可能となります。
専門性・クオリティ
翻訳会社を選ぶ際には、ビジネス文章やウェブサイト翻訳の実績があるかどうかなどもチェックしておくべきでしょう。
単なる翻訳と、ビジネス翻訳では使う文章のレベルが異なります。
また、専門的な分野での翻訳の場合には専門的な知識を持った翻訳者に依頼するのが好ましいでしょう。
また、翻訳サービスの国際規格 ISO17100を取得しているかどうかも翻訳会社のクオリティを示す1つの基準となります。
ISO17100取得には翻訳の工程や品質管理、リソース管理などの体制を第三者機関によって審査される必要があります。
そのため、ISO17100を取得している翻訳会社から探すことで、より信頼できる翻訳会社と巡り会える可能性も高まります。
サポート体制
どのようなサポート体制があるのかを事前にチェックして翻訳会社を選びましょう。
例えば、翻訳したものをドキュメント作成やWEBサイト制作までワンストップで依頼ができる翻訳会社であれば、費用負担や納期などを少なくできるというメリットがあります。
また、翻訳した情報を翻訳資産として蓄積できるサポートがあれば、一度調べた専門用語や固有名詞などを再度調べ直す必要がなくなります。
そのため、その分のコスト削減が可能になり、また組織内での訳文の表記を統一することもできます。
まとめ
今回は、ベトナム語への翻訳を翻訳会社に依頼すべき理由と翻訳が必要な文書の種類、翻訳会社の選び方について説明しました。
企業がベトナム人を雇用したり、ベトナムへビジネスの幅を広げる際にはベトナム語への翻訳を避けては通れません。
信頼される企業だと印象付けるためにも、正しい翻訳ができる翻訳会社を選びましょう。
ベトナム語への翻訳を検討されている方は、豊富な翻訳・制作ノウハウを持つアイ・ディー・エー株式会社にご相談ください。
翻訳言語のネイティブによる翻訳は、80以上の言語と幅広い専門分野に対応しており、翻訳サービスの品質とプロセス管理の国際規格ISO 17100認証を取得しています。
また、翻訳からウェブサイト/印刷物の制作までを⾃社内で⾏うワンストップ体制なため、短納期と低コストを実現しています。
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翻訳監修
セス ジャレット:Seth Jarrett
カナダ出身。翻訳会社のアイ・ディー・エー株式会社に13年以上在籍。翻訳者のクオリティーチェックから英語のリライトまで幅広く対応。自らパンやスイーツをつくる料理人でもある。