私たちの生活に欠かせない存在のひとつであるコンビニは、インバウンド需要の増加にともない、外国人観光客からも日本滞在時の欠かせない存在となっています。
この記事では、コンビニが対応すべきインバウンド対策や、コンビニ従業員がおさえておくべき英語フレーズを紹介します。
外国人観光客に日本のコンビニは人気?

コンビニは世界各地に存在しますが、日本のコンビニは世界的にみても「利便性」や「商品の豊富さ」が高く、外国人観光客からも人気があります。
海外のコンビニと日本のコンビニの違い
海外のコンビニと日本のコンビニには、どのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの特徴について紹介します。
海外のコンビニの特徴
日本と海外のコンビニの大きな違いは、国や地域によって特徴が異なりますが、「24時間営業」店舗が当たり前ではないことです。
- アメリカのコンビニ
アメリカのコンビニの特徴は、単独店舗として街中にある場合もありますが、一般的にガソリンスタンドに併設されていることが多くなっています。
そのため、給油の際に立ち寄る店として、飲み物や軽食を中心とした商品が置かれています。
また、アメリカのコンビニでは、セルフサービスのドリンクステーションが充実していることも特徴のひとつです。
日本のコンビニでは主にコーヒー類のセルフサービス(マシン)は見られますが、ジュースやフローズンのセルフサービス(マシン)はあまり馴染みがありません。
- ヨーロッパのコンビニ
ヨーロッパは全体的にコンビニの数も少なく、宗教上の理由や、労働者保護に関する規定などの関係により、深夜営業や日曜営業を実施する店舗もほとんどありません。
ヨーロッパでは主に、小さなスーパーや、個人経営店がコンビニのような存在となっています。
- アジアのコンビニ
アジアでは、その国独自のコンビニをもつ国もありますが、日本の馴染みあるコンビニも多く出店しています。
しかし、日本のコンビニとの大きな違いとして、コンビニにトイレがない国も多いようです。
日本のコンビニの特徴
日本のコンビニは「店舗数が多い」「24時間営業している」「商品の品揃えが多い」「トイレが借りられる」ことが主な特徴として挙げられます。
日本では、地域によってはコンビニがない場所もありますが、全国的にみてもコンビニの店舗数は圧倒的です。
商品も、食料品だけでなく、日用品や衣類までも揃っており、日々の生活で最低限必要なものは基本的に揃っています。
季節限定商品や、コンビニ各社のオリジナル商品が置かれていることも、日本のコンビニ文化の特徴です。
日本のコンビニが人気な理由
日本のコンビニが外国人観光客からも人気のある理由として、以下のような理由が挙げられます。
【日本のコンビニが人気な理由】
- 24時間営業しているため、旅行時に便利
- おにぎりや唐揚げなど、日本の軽食が手軽に買える
- イートインスペースで軽食ができる
- 観光地のコンビニはその土地のお土産も買える
- とにかくいろんな物が売っていて楽しい
外国人観光客が日本のコンビニで買う物
外国人観光客が日本のコンビニで購入するものとして、主に以下のようなものが挙げられます。
【日本のコンビニで買う物】
- 日本限定の食べ物・飲み物
- 日本製の化粧品
- 地域限定のお菓子
- 日本酒やウイスキーなどの種類
など
外国人観光客対応に役立つ英語フレーズ

インバウンド需要の増加にともない、コンビニで働く従業員は外国人観光客に対応する機会も増えています。
外国人観光客対応に役立つ英語フレーズについて紹介します。
コンビニ従業員がおさえておくべき英語フレーズ
- 〇〇は一番右の棚にあります。
〇〇 is on the shelf farthest to the right.
- これは地域限定商品です。
This is a local exclusive product.
- その商品は完売しました。
That item is sold out.
- その商品は当店では取り扱っておりません。
That item is not available at this store.
- お支払い方法はどうなさいますか。
How would you like to pay?
- 袋は有料です。
Plastic bags are available for a fee.
- 良い一日を。
Have a nice day.
コンビニ×インバウンド事例

高いインバウンド需要が見込めるコンビニ業界では、さまざまなインバウンド対応の取り組みが実施されています。
コンビニ業界の主なインバウンド事例
大手コンビニ業界では、外国人観光客への対応として、主に以下のようなインバウンド対策を実施しています。
【主なインバンド事例】
- 指差し会話シートの導入
- 通訳サービスの導入
- 民泊チェックインサービスの導入
など
多くの外国人観光客が利用するコンビニでは、コミュニケーションを円滑にするための措置として「指差し会話シート」や「通訳サービス」を導入しているコンビニ企業もあります。
また、民泊業者との連携により、コンビニでチェックインサービスが行えるサービスを導入し、双方にとって利便性の高い事業の促進をはかっているコンビニ企業もあります。
コンビニが対応すべきインバウンド対策とは

今後もますます増えることが予想されるコンビニのインバウンド需要における対策として、コンビニ事業者が対応すべき主な取り組みについて紹介します。
多言語対応
すでに多くのコンビニ店では、さまざまな多言語対応が実施されています。
インバウンド客が多く見込めるコンビニ店では、レジやコピー機、ATMなどのシステムで多言語化できるものだけでなく、商品説明などのPOPを多言語で作成することで、特におすすめしたい商品を、より多くのインバウンド客にアピールすることが可能です。
商品の工夫
コンビニ店によっては、その土地の名産品を人目のつく場所に陳列している店舗もあります。
特にインバウンド客が多く訪れる観光地のコンビニでは、お土産に人気のありそうなお菓子や伝統工芸品などを入荷、陳列すると良いでしょう。
また、特に欧米を中心とした外国人観光客の中には、ヴィーガンやベジタリアンの方も多くいます。
そのような人々にわかりやすいように、ヴィーガン・ベジタリアン向けの商品を集めた「ヴィーガン・ベジタリアンコーナー」を設けることも、インバウンド対策のひとつです。
翻訳は翻訳会社へ依頼しよう

コンビニにおけるインバウンド対策では「多言語対応」を中心とした取り組みが重要です。
また、近年、日本のコンビニでは外国人従業員を雇う店舗も増えています。
インバウンド客に向けた翻訳対策だけでなく、作業マニュアルや、店舗のルールなど、外国人労働者に向けた翻訳対策も必要です。
インバウンド客に向けた対策と社内対策を適切に行うために必要な翻訳は、ネイティブによるプロの翻訳会社を活用しましょう。
まとめ
日本のコンビニは、世界的にみても利便性と質が高く、インバウンド需要においても、高い需要が見込める市場です。
適切なインバウンド対応・対策を行い「コンビニ×インバウンド」を成功させましょう。

翻訳監修
セス ジャレット:Seth Jarrett
カナダ出身。翻訳会社のアイ・ディー・エー株式会社に13年以上在籍。翻訳者のクオリティーチェックから英語のリライトまで幅広く対応。自らパンやスイーツをつくる料理人でもある。