飲食店が知っておきたい外国人の食習慣。ベジタリアンとは?

ベジタリアン、ビーガンの意味、知っていますか?

宗教上の理由であったり、健康のためだけでなく、環境保護の観点などから、
肉類を食べずに菜食中心のものを食べる、という人も増えています。

日本を訪れる外国人のなかには、食に対するポリシーをしっかりと持ち、
旅行先でもできるだけ日頃の食事スタイルに近いものを食べたい、と
考える人も多いようですが、日本では、ベジタリアンビーガンの人に
対応できる飲食店はまだまだ少ないのが現状です。

さまざまな食のニーズに対応することが可能であれば、
外国人も安心して飲食店を利用できますね。
また、外国人だけでなく、日本人のなかにもベジタリアンメニューを
必要としている人はいらっしゃいますし、
まずは、ベジタリアンについての知識を深めておくことが大切ですね。

そもそもベジタリアンは、野菜だけを食べるからベジタリアン?
ビーガンってベジタリアンとはどんな関連があるの?

ベジタリアンについて、考えてみました。

ベジタリアンの語源は「ベジタブル」ではなかった?!

実は「ベジタリアン」の語源は、野菜の「ベジタブル」ではありません。

元々はラテン語の「ベゲトゥス(VEGETUS)」から来ていて、
生き生きした、活気のある、という意味の言葉から生まれたものなのだそう。

語源は野菜(VEGETABLE)ではありませんが、現在では菜食を中心とした
ライフスタイルを指す言葉としてベジタリアンが定着しています。

菜食主義の歴史は古い

ベジタリアンのルーツは大変古く、紀元前7世紀頃のインドといわれ、
仏教やジャイナ教では動物の殺生を禁じる戒律があり、
それがヒンドゥー教にも影響を与えて、菜食主義を中心とした教義が
広まっていったとされています。

紀元前6世紀頃の中国や紀元前5世紀頃のヨーロッパ、
キリスト教誕生の1〜2世紀頃でも、宗教上の理由や
倫理的観点から肉食を避けて禁欲的な菜食を行ってきました。
菜食は、はるか昔から食習慣として取り入れられてきたのですね。

近現代を見てみると、19世紀、1847年にイギリスで世界初の
ベジタリアン協会が創設され、その頃にベジタリアンという言葉が
使われ始めるようになったといい、その後1890年には
アメリカでもベジタリアン協会が設立されています。

日本でも、明治維新頃までは、お祝い事などの特別な日に
さかなを食べることもありましたが、日常的にはお米と一汁一菜
といった食生活が主体となっていた時代がありました。

20世紀に入り、1960年代頃からは、宗教観・倫理観のみならず、
健康志向や環境問題、食糧問題など、さまざまな思想や信条に基づいた
個人のライフスタイルとしての「ベジタリアン」が定着していきました。

ビーガンって何?ベジタリアンのカテゴリー

ベジタリアンのなかにも、いくつかのカテゴリー分けがあり、
玉子や乳製品を食べる人たちもいて、野菜だけを食べる人を
表現しているわけではないのです。おもなカテゴリーを見てみましょう。

ビーガン VEGAN(またはピュア・ベジタリアン PURE-VEGETARIAN)

肉、魚、玉子、ゼラチンなど、動物性食品を食べない。
動物保護の観点から、食事だけでなく、衣類や装飾品などについても
毛皮や革製品、シルクやウールなどを使用しない。

ラクト・ベジタリアン LACTO-VEGETARIAN

植物性食品、乳製品を食べる。

ラクト・オボ・ベジタリアン LACTO-OVO-VEGETARIAN

植物性食品、乳製品に加えて玉子を食べる。

ペスコ・ベジタリアン PESCO-VEGETARIAN

植物性食品に加えて乳製品、玉子、魚を食べる。

ポーヨー・ベジタリアン POLLO-VEGETARIAN

植物性食品に加えて乳製品、玉子、魚、鶏肉を食べる。

魚や鶏肉を食べるペスコ・ベジタリアンやポーヨー・ベジタリアンは
厳密にはベジタリアンとは認めない、という考えもあります。

ベジタリアン、ビーガン、多様化するニーズに柔軟に対応するには?

メニューのなかに魚介類や肉類が含まれていなくても、
身近な調味料の原材料に、これらの食品が使われていることもあります。

たとえば、ヘルシーなイメージの和食にかかせない出汁には、
かつおやいわし、甲殻類などが使われていたり、
しょっつるなどに代表される魚醤には魚介のエキスが、
ゼラチンやラードには動物性油脂が含まれています。

ビーガンを貫く人は、はちみつも口にしません。
乳製品を食べるベジタリアンもいますが、牛乳を豆乳で代用したり、
お肉の代わりに大豆性タンパク質を使用したり、
また、サラダのドレッシングに含まれる成分などにも注意して
ベジタリアン向けメニューを考えてみてはいかがでしょうか。

ヘルシーなイメージの和食も、ベジタリアンにとっては
安心して食べられない場合もありますが、
仏教の戒律に基づいて作られる精進料理は、
肉類や魚介類を使わずに植物性の食材を中心に用いられ、
ベジタリアンのなかでもビーガンメニューに近いものがあります。
和食文化のなかにも、さまざまな可能性が考えられますね。

まずは、多様化するニーズの本質を知り、外国人のみならず
日本人にも必要とされるベジタリアン、ビーガン食についての
理解を深めてみましょう。

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