会社案内を英語翻訳するときの注意点!日本版との違いや必要性は?

会社案内を英語翻訳するときの注意点!日本版との違いや必要性は?

インターネットやスマートフォンの普及により、様々な分野のグローバル化が進んでいます。
社会のグローバル化に合わせ、より優秀な人材を探すために積極的に外国人を雇用しようとする会社も多いです。
また、取引先が外国企業ということも多々あります。

本稿では海外に事業を拡大する可能性がある企業向けに、英語での会社案内の必要性と注意点について説明していきます。
なお、本稿における「会社案内」は印刷物を想定しています。

【会社案内】日本版と海外版の違い

【会社案内】日本版と海外版の違い

日本版の会社案内と海外版の違いを詳しく見ていきましょう。

日本版の会社案内

日本語版の会社案内は、どのような目的で利用されるのかによって差はありますが、基本的な内容は以下の通りです。

  • 企業理念
  • 事業概要(商品やサービスの紹介)
  • 自社の強み、アピールポイント
  • 会社沿革
  • 代表挨拶
  • 会社概要、データ

これに加え、社員の紹介や主要取引先の紹介などを取り入れることもあります。
日本の会社概要はどこの企業も同じような方式で書かれています。

一方で、海外版には現地法人がある場合と現地法人がない場合の2種類があります。
それぞれ日本版との違いを見ていきましょう。

海外版の会社案内(現地法人なし)

海外に支店や営業所があるが、現地法人はない場合の会社案内は、基本的には日本語版の会社案内を翻訳したものとなります。
そのためデザインやコンテンツには変更がないことが多いです。(一部例外はあります。)

また、日本語版の会社案内に英語を併記したものを国内外で利用する会社も増えています。
そうすることで国内の企業にはグローバル企業としてアピールができ、海外向けに新たに別案内を作る必要もないため手間がかかりません。

海外版の会社案内では会社概要が日本語版ほど詳しくないことがあります。海外版では多くの場合、企業向けのIR資料に詳しく記載されているためです。

海外で非上場の企業の場合には会社概要の内容も日本版と全く同じで問題ありません。

海外版の会社案内(現地法人あり)

海外に現地法人がある場合には会社案内も現地向けに作り変えられることがほとんどです。

元々国内向けに(どこかの国向けに)作られた製品やサービスを、海外でも使えるようにすることをローカライズと言います。
ここでは会社案内はローカライズされるということになります。

日本法人と現地法人では扱っている商品が違ったり、売りにしているサービスが異なることもあります。
会社案内も現地向けにローカライズされる必要があるでしょう。

会社案内をローカライズする場合、現地で理解されやすく、訴求できる内容のもの(やウケるものを)を作成しなければなりません。
そのため、デザインや内容は日本版とは大きく異なる場合があります。
もちろん、その場合にも会社のレギュレーションやブランドイメージに乗っ取って作られる必要があります。

英語版会社案内の必要性

英語版会社案内の必要性

英語版の会社案内が必要となる場面は、主に4つです。

  • 海外企業との取引
  • 海外顧客の集客
  • 会社の海外進出(支店や子会社の設立)
  • グローバルな人材の募集

上記の場面で英語版(海外版)の会社案内が必要になる理由は以下の通りです。

会社の信頼獲得

会社の情報を相手に正しく伝え、まずは信頼を獲得する必要があります。
そのため、こちらがどのような理念を掲げてビジネスをしているのかを伝えることが重要です。

商品の周知

海外企業との取引や、顧客獲得のためには、相手のニーズに合う商品やサービスを扱っていることをアピールする必要があります。

また、それぞれのケースによって会社案内を出す相手や目的が異なるため、シチュエーションに合わせて会社案内のどの部分に重きを置くのかをよく検討しましょう。

会社案内を英語翻訳するときの注意点

会社案内を英語翻訳するときの注意点

会社案内を翻訳するときには、以下の6点に注意しましょう。

  • 記載項目
  • わかりやすさ
  • ローカライズ
  • 自動翻訳NG
  • 特に重要な社長メッセージ
  • ネイティブチェック

海外の取引先や顧客にとっては、提出された英語の会社案内でしかその会社のことを判断することができません。
ビジネスシーンにおいては正しく伝わる翻訳であることは必須条件であることは明白です。

記載項目

会社案内の記載項目は一般的に以下の通りです。

  • 商品・サービス概要
  • 企業理念・経営方針
  • 事業計画
  • 社長メッセージ
  • 従業員
  • その他基本的な企業情報

日本企業ではこれらの項目を一覧のようにして箇条書きにしているページが主流ですが、海外ではあまり一般的ではありません。

会社案内にはアピールしたい部分を記載します。
必要ないと思う部分はここでは省き、IRリポートに組み込むことも1つの方法です。

わかりやすさ

会社案内はわかりやすい表現で書かれている必要があります。
従業員の国籍も様々な可能性があり、必ずしもネイティブの人のみが会社案内を見るわけではありません。
そのため、翻訳する場合には難しすぎる表現は避け、万人に伝わりやすい文章にする必要があります。

ローカライズ

それぞれの国によって、特有の文化や表現があります。
ビジネスシーンにもその国の文化が影響を与えることがあります。

現地法人がある場合は、現地の習慣や文化に合わせて、会社案内の内容や表現、デザインを
変化させることで、日本の製品やサービスを現地に端的にわかりやすく伝えるように気を付けなくてはなりません。

自動翻訳NG

先ほども述べた通り、ビジネスシーンにおいては相手に正しく伝わる翻訳であることが必須条件です。
特に専門的な分野となると、ただの翻訳では相手に伝えるのには不十分です。
提供したい製品やサービスが十分にターゲットに伝わるようにするために、よく調べたうえで翻訳しましょう。

自動翻訳を利用すると一見簡単に翻訳された文章が手に入りそうですが、会社案内には翻訳センスや情緒的な経験値が問われます。
一般的なセオリー通りにはいかないという点で、AIによる機械翻訳にとっては最も苦手な分野です。
中途半端な翻訳は先方に理解されづらく、不信感を与えることもあるため注意が必要です。

特に重要な社長メッセージ

「トップの発言は企業の姿勢」と言われるほど大切なものです。
特に対外的には企業のブランディングイメージを大きく左右するほどの力を発揮します。

どんなに良い製品やサービスを提供する企業であっても、社長メッセージから企業の将来像が伝わらなかったり、翻訳が不自然だと、顧客や株主・投資家、社員・求職者にマイナスイメージを与えます。

また、CSR(企業の社会的責任)なども会社が世間に評価されるために大切なポイントです。

社長メッセージは会社のイメージを決める最重要項目となります。
会社のトップとして、企業の将来を見据えた熱いメッセージをわかりやすく表現しましょう。

ネイティブチェック

会社案内を出す国のネイティブが最終チェックを行う工程は、現地で自然に伝わる文章かどうかを検討するために必要な工程と言えます。
特に社長メッセージなど、人の言葉は情緒がしっかり伝わるように翻訳されている必要があります。

また同じ言語を使う国であっても、表現におけるニュアンスが異なることもあるため、その国のネイティブにチェックを任せることが望ましいでしょう。

まとめ

海外に事業を広げたいと思っている方向けに英語での会社案内の必要性と注意点について説明しました。
会社案内をどのような用途で使うのかによって内容を吟味し、更に現地の人に伝わりやすいように翻訳をすることが大切です。

会社案内の翻訳には専門的な知識と高度な翻訳の技術の両方が必要です。
海外で通用する会社案内を作るのであればその土地柄に詳しく、更にその会社の分野にも精通している翻訳者に依頼しましょう。

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