酒蔵・酒造ツアーは外国人観光客に人気?日本酒を使ったインバウンド対策とは

インバウンド需要の急増により、多くの外国人観光客が日本に訪れています。

外国人観光客の中には「日本酒を飲むこと」を楽しみに訪れる人もいるでしょう。

この記事では、日本酒(酒蔵・酒造ツアー)を使ったインバウンド事例・対策について紹介します。

日本酒は外国人観光客からも人気

地域の特性を活かした地酒や、和食(料理)に合う食中酒など、さまざまな魅力をもつ日本酒は、外国人観光客からも人気があります。

日本に訪れた外国人観光客の中には、日本の飲食店での飲酒や、観光地でお土産として購入、酒造ツアーに参加などを通して日本酒を楽しんでいるようです。

外国人観光客は日本酒や酒蔵・酒造に興味がある

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションズ株式会社と実践女子大学斎藤明准教授(斎藤明研究室)が行った調査によると、多くの外国人観光客が日本酒や酒蔵・酒造に興味・関心をもっているようです。

日本滞在中に日本酒を飲んだ外国人観光客は約8割

本調査結果によると、日本滞在時に日本酒を飲んだことがある外国人観光客は約8割であり、日本酒への興味・関心が高いことがわかります。

また「日本酒の酒蔵ツアーに是非参加したい」と思う外国人観光客は約5割を示しており、日本酒を飲むことだけでなく、日本酒の歴史や製造工程にも興味・関心をもっている人が多くいることも示しています。

【参考】『訪日外国人観光客の再訪日促進と日本酒ツーリズムの可能性』に関する調査結果

酒蔵・酒造ツアーはインバウンドと相性が良い

日本酒に興味・関心をもつ外国人観光客は多く、見学・体験が組み込まれた酒蔵・酒造ツアーは、旅の思い出としても貴重な経験となるため、インバウンドと相性も抜群です。

酒蔵・酒造ツアーとは

外国人観光客が気軽に参加できる主なツアーは「酒蔵巡り(見学)ツアー」です。

酒蔵巡り(見学)ツアーは、酒蔵(日本酒)の歴史や製造工程などを学びながら、酒蔵を見学し、試飲も楽しめるツアーです。

また「酒蔵に泊まれる」ツアーや、実際に「日本酒造りを体験できる」ツアーなどもあり、このようなツアーも外国人観光客から人気があります。

酒蔵・酒造ツアーの魅力

酒蔵は、地域の文化や歴史に密接に関係しているため、酒蔵を訪れて見学や体験を行うことは「その地域でしかできない体験」であることが大きな魅力です。

また、日本の酒蔵は「新潟県」「長野県」「兵庫県」「福島県」を中心に集中しており、外国人観光客が多く訪れる東京や大阪などの大都市とはまた違う魅力をもった日本の地方として、観光を楽しんでもらえることでしょう。

酒蔵・酒造ツアーのインバウンド対策とは

すでに外国人観光客向けのツアーを展開している酒蔵も多くありますが、今後、インバウンド需要を見込みたい酒蔵や日本酒を取り扱う事業者も多いのではないでしょうか。

インバウンド事業として酒蔵・酒造ツアーを展開する際の対策について紹介します。

英語(多言語)ガイド対応

外国人観光客向けのツアーを展開する際は、英語(多言語)で対応できるガイドスタッフが必要です。

日本酒(日本の歴史)に興味・関心をもつ外国人観光客は、熱心に学ぼうとするでしょう。

そのため、日本酒の魅力を丁寧かつ正確に伝えるためには、流暢な英語(多言語)でガイドができるスタッフを確保することが望ましいですが、難しい場合は、すでに翻訳されているボード等を用意し、簡単な英語のみ会話で対応できるようにしておくと良いでしょう。

公式サイトやSNSでの多言語対応

酒造・酒造ツアーを展開していても、認知されていなければ意味がありません。

公式サイトやSNSを活用・多言語化し、積極的に発信しましょう。

特に近年は、SNSの情報から旅の情報を収集する人も多いため、日本らしさが伝わる酒蔵の写真や、ハッシュタグ(#sake #japanesesakeなど)を使用し、酒蔵の魅力を伝えましょう。

マナーや注意事項の多言語対応

日本酒の魅力をたくさんの外国人観光客に伝えたい酒蔵も、ツアーを楽しみたい外国人観光客も、トラブルなくお互いに気持ちよく過ごせるために、マナーや注意事項の多言語対応も重要です。

言語や文化の違いから、予期せぬトラブルにつながってしまうこともあるかもしれません。

特に、酒蔵では特殊な酒造道具や、食品(アルコール)を取り扱いにより、危険を伴う場所・場面があるため、注意する必要があります。

日本酒×インバウンド対策はプロの翻訳会社にお任せ

日本酒×インバウンドにおける対応・対策では、翻訳が必要となる場合もあるでしょう。

日本酒の魅力をより多くの人に、適切に伝えるためには、正確な翻訳が重要であるため、ネイティブによるプロの翻訳(会社)の活用がおすすめです。

特に、食品(アルコール)を取り扱う酒蔵・酒造ツアーは、アレルギーや体調などの問題もあるため、慎重に情報提供しなければなりません。

まとめ

日本酒事業は、海外・外国人観光客からも人気が高いため、今後もさらに高いインバウンド需要が見込める事業です。

適切なインバウンド対応・対策を通して日本酒×インバウンドを成功させましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

翻訳監修

セス ジャレット:Seth Jarrett

カナダ出身。翻訳会社のアイ・ディー・エー株式会社に13年以上在籍。翻訳者のクオリティーチェックから英語のリライトまで幅広く対応。自らパンやスイーツをつくる料理人でもある。