インバウンド需要復活の兆しが見え始めている今、多くの外国人観光客を呼び込むチャンスです。
しかし、独自のマナーがある旅館に対して、ハードルが高いと感じている外国人観光客もいます。
集客を増やすためには、旅館のマナーや魅力を知ってもらうのがポイントです。
今回は、外国人観光客への旅館マナーやインバウンド対策などをはじめ、旅館の魅力を知ってもらうための方法やコツなどを紹介します。
旅館は外国人観光客に不人気?!
旅館は、外国人観光客の宿泊先として、ホテルと比較すると不人気であると言われています。
旅館のルールやマナーは複雑なため、ハードルが高いと感じている外国人が多くいるためです。
インバウンド需要が増えても、外国人に優しい旅館でないと集客は期待できないかもしれません。
マナーを理解するうえで、言語は大きな壁です。
旅館のサイトにルールやマナーがわかりやすく記載されていても、外国人観光客には言葉が分からないという理由で敬遠されることもあります。
外国人観光客に旅館を身近なものに感じてもらうためには
外国人観光客に旅館を身近に感じてもらうためには、滞在時のマナーやルールを知ってもらう必要があります。
そのためにも、マナーをわかりやすく伝えられる対策が大切です。
外国人観光客が宿泊先選びで参考にするものとして、旅館の公式サイトやSNSが挙げられます。
ネットで検索した際に、旅館の魅力やマナーが分かりやすく伝わるようにすることが重要です。
旅館のマナーについて多言語(英語)で対応する
旅館のマナーを知ってもらうためには、マナーブックや動画の作成などがおすすめです。
しかし、マナーをわかりやすく解説しても、言葉が理解できなければ意味がありません。
外国人観光客を対象にするのであれば、現地の言葉で発信する必要があります。
対応している言語が多くなるほど、外国人観光客の集客は多く見込めます。
できれば英語だけでなく、中国語や韓国語など多言語でも対応できるのが理想です。
旅館のマナー(作法)を英語で説明できますか?
旅館のマナーについて、多言語で説明できることは双方にとってメリットです。
観光客はマナーの心配がなくなり、旅館は気配りやサービスがしやすくなります。
言葉でコミュニケーションがとれることは、居心地のよさや安心感にもつながるでしょう。
インバウンド対策を行うなら、最低限のマナーについて英語で説明できる必要があります。
旅館のマナー(作法)に関する英訳例の紹介
外国人観光客をターゲットにするなら、マナーに関する最低限の英語は知っておきましょう。
ここでは、旅館のマナーに関する英訳例を以下のシーンごとに紹介します。
- 玄関でのマナー
- 客室でのマナー
- 食事(和食)のマナー
- 温泉入浴時のマナー
- アメニティやドリンクについて
玄関でのマナー
入室に関するマナーの英訳例を紹介します。
- 「靴を脱いでお上がりください」
Please take off your shoes before entering.
- 「靴は(下駄箱に入れず)そのままで結構です」
You can leave your shoes as they are.
客室でのマナー
客室に関するマナーの英訳例を紹介します。
- 「畳の縁を踏まないでください」
Please do not step on the edges of the tatami.
- 「床の間に荷物を置かないでください」
Please do not put your luggage in the alcove of your room.
食事(和食)のマナー
食事に関するマナーの英訳例を紹介します。
- 「おしぼりは手を拭くためのものです」
Use the oshibori towel to wipe your hands.
- 「茶碗は手に持ったまま食べます」
Hold the bowl in your hand while eating.
温泉入浴時のマナー
入浴に関するマナーの英訳例を紹介します。
- 「湯船に入る前に体を洗ってください」
Wash your body before entering the bathtub.
- 「湯船にタオルを入れないでください」
Please do not put towels in the bathtub.
- 「髪が長い場合は結び、湯船につかないようにしてください」
Please tie up any long hair to keep it from getting in the bathwater.
アメニティやドリンクについて
アメニティやドリンクに関するマナーの英訳例を紹介します。
- 「小さなアメニティは持ち帰りOKです」
Feel free to take the small amenities home.
- 「冷蔵庫の中のドリンクは有料です」
Drinks in the refrigerator are available for a fee.
旅館の魅力を多くの外国人観光客に知ってもらうためには
旅館の魅力を1人でも多くの外国人に知ってもらうためには、全世界に発信する対策が大切です。
外国人観光客の多くは、インターネットを使って宿泊先を探します。
旅館の公式サイトにアクセスした際に、旅館に興味を持ってもらえるかどうかによって集客に差が生じます。
公式サイトの内容がわかりにくいと、インバウンド集客は期待できません。
そこでポイントになるのが、サイトの多言語対応とSNSの活用です。
それぞれ解説します。
多言語サイトの整備
多言語サイトを用意することは、インバウンド対策に効果的です。
旅館の魅力を言葉で伝えられて、滞在時のマナーやルールも知ってもらえます。
たとえば、海外旅行の計画を立てる際に、公式サイトが日本語対応しているホテルだと安心できる方も多いでしょう。
同じように、外国人観光客も旅館のサイトが自国の言語に対応していれば親近感や安心感が生まれます。
インバウンド集客を狙うなら、多くの人に旅館を知ってもらうためにも多言語サイトの整備をおすすめします。
SNSを活用する
外国人観光客を呼び込むためにはSNSの活用もおすすめします。
SNSの中でも、観光客の集客に向いているのはInstagramです。
写真や動画などの投稿が中心のInstagramなら、視覚的に旅館のよさをアピールできます。
Instagramの投稿に興味を持った外国人が公式サイトにアクセスした際、現地の言葉に対応していれば効果的な集客が見込めるでしょう。
もちろん、SNSの投稿を多言語対応させることも効果的です。
SNSを使って、どんどん旅館の素晴らしさをアピールしましょう。
インバウンド対応に必要な翻訳は翻訳会社に任せよう
インバウンド対応に必要な翻訳は、プロの翻訳会社に任せましょう。
個人で翻訳を行うと、意味が通じないことや違う意味に捉えられる可能性があります。
旅館のよさやマナーを正しく伝えるためにも、プロのネイティブが翻訳をおこない、経験豊富な校正者がチェックする翻訳会社への依頼が安心です。
まとめ
旅館における効果的なインバウンド対策は、外国人に旅館の魅力やマナーをわかりやすく伝えることです。
そのためには、公式サイトやパンプレットの多言語対応がポイントとなります。
対応している言語が多いほど、インバウンドの集客効果も大きくなります。
多言語での情報発信は、プロの翻訳会社に依頼しましょう。
言葉はちょっとしたニュアンスの違いでも伝わり方は大きく異なります。
インバウンド対策に失敗しないためにも、プロに翻訳してもらって正しい言語で伝えましょう。
翻訳監修
セス ジャレット:Seth Jarrett
カナダ出身。翻訳会社のアイ・ディー・エー株式会社に13年以上在籍。翻訳者のクオリティーチェックから英語のリライトまで幅広く対応。自らパンやスイーツをつくる料理人でもある。